日記

統合失調症とちょっとアートの備忘録。

自然淘汰

私の母は出無精で、家にこもっていた。

仕事もしていなかったし、友達もいなかった。

いたのかもしれないが、母の葬儀の時、

母の死を連絡するべき母の友達を、

家族は誰一人知らなかった。

神経質で不満が多かった。周りの出来事に満足しない人だった。

いつも深刻で疲れた顔をしていた。

家が片付かない、といつも言っていた。

家は片付いていて綺麗な方だった、

私が今までの人生で他人の家を見た経験からするとそうだった。

母は50代で高血圧で脳出血で突然死した。

 

何年も経って私は清掃のパートをするようになって

母と同じ年代の女性たちと働くようになった。

何回かお茶をした。

どの人もその歳まで生きているといろんな出来事があって

荒波を乗り越えて生きてきていた。

驚いたことは、みんなその過酷な出来事を、

大笑いしながら話していたことだ。

心底びっくりした。

そのうちの一人の親戚関係なんか酷くて、

私の母の境遇なんて天国か極楽に見えた。

聞くだけて疲れてしまうような、すごく複雑で大変な人間関係だったのに、

それを大笑いしながら話していた。

よくしてくれた夫の三回忌(だったかな?)をきちんと行いたくて

頑張って貯金すると言っていた。

 

辛い出来事を大笑いしながら話すおばさんたちを見ながら、

だから長生きできたんだろうな、と思った。

そして、私の母は自然淘汰されたのかもしれない、と思った。

マイナス思考で身体も動かさないで生きていて

心配事が多くて、

そう言ったことが体に影響して

これでは生きていけないよ、と、

高血圧になって身を滅ぼしたのでは無いかと。

 

日払いのバイトで、何ヶ所かの工場にも短期間いったことがあるけど、

清掃や工場で働いているおばちゃんたちって

時々めんどくさいけど、

バイタリティがあって学ぶことが多いと感じる。