日記

統合失調症とちょっとアートの備忘録。

病気の先どり


統合失調症という病気になって
障害者手帳もとれる病気で、
人よりいろいろできなくて、
障害と言われるくらいだから、
何か足りなくて欠けているのだとずっと思ってきた。


無理はできない。
無理して再発したら今の生活レベルに戻れるかもわからないし、
そもそも無理できるほど体が動かない。
一日外出しなければならないことがあると、
次の日は一日中動けない。
横になって寝ている。
一泊外泊する用事があると、
体調を取り戻すのに3日かかる。
万事そんな感じだから、いろいろあきらめて、
セーブして、無理をしない事を何年もかけて身につけてきた。


ところが、最近ある人に出会って思うことがあった。
その人はフルタイムで仕事をして、家庭があり子育てもし、
それとは別にある2つのことに取り組んでいる。
その上、仕事上でとらなければならない資格もある。


あきらかにキャパオーバーで、無理してる、と思った。
でもそのことに気づいてないみたいだった。
そして身体を壊しかけていた。
でもその身体の不調も大したことだと思ってないみたいだった。


なんで無理してることに気づかないの。


やろうと思ったことがあったら、頑張れば動けてしまうからだろうか。


こうやって人は身体を壊していくのかと、思った。



ある年配の人に言われた。
若くして病気して、できないこともいっぱいあるかもしれないけど、
人間、年取ったら、何かしら悪いところは出て来るよ。
悪くなってはじめて、身体をケアすることを覚えて、
身体の不調とうまく付き合っていくのよ。
それが人生の早い時期に来ちゃったってだけじゃないの。



ふうん。と思っただけだったが、




最近その意味がわかって来た。
欠けてると思っていたけど、
何年もかけて、大切なことを身につけて来た。


今いる場所で、自分のできる範囲のことを、
自分を大切にしながら取り組んでいく。
これってすばらしい能力じゃないか。


欠けて足りないものだと思って来た病気によって、
すばらしい能力を身につけた。




人生捨てたもんじゃない。
歳とるとわかることがいっぱいある。




不思議なものだ。